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法改正情報:トピックス・相馬塾情報

4月からの年金法改正 Vol.6(最終)

2014年3月11日 10:30

年金機能強化法の正式名称は「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律」といいます。

機能強化とあわせて財政基盤を確保することが改正の目的になっています。

 

年金法改正、第6回・最終回の今日は、国庫負担に関する内容とその他の改正事項を採りあげます。

 

■ 基礎年金国庫負担割合を恒久的に2分の1とする開始年度を平成26年度とする

平成21年度より基礎年金の国庫負担割合が3分の1から2分の1へ引き上げられましたが、その追加費用については臨時の財源や年金特例公債などが充てられていました。

税と社会保障の一体改革により消費税増税により得られる税収を、負担割合2分の1を確保する財源として恒久化されることとなり、税率が8%に引き上げられる平成26年度をもってその開始時期と定められました。

 

■ 不在高齢者の届出義務化

平成22年の夏ごろ、すでに亡くなっている年金受給者の届出を同居する家族が怠り年金を受給し続けていた問題が発覚しました。

いわゆる高齢者の所在不明問題を受けて受給権者と世帯を同じくする親族等にも届出を義務化する改正となりました。

 

 

連載でお届けしてきました年金法改正は今日が最終回となります。

表現において一部正確さに欠ける内容もありました。訂正してお詫び申し上げます。

また情報の収集あたっては、たくさんの方よりご教示をいただきました。あわせて御礼申し上げます。

 

今後も法改正等、実務に関連する改正内容がでてきましたら機会をとらえてご提供してまいりたいと思います。

よろしくお願いいたします。

 

4月からの年金法改正 Vol.5

2014年3月 4日 09:09

4月から実施される改正は、年金法だけではなく雇用保険法も行われる予定です。

主要改正のひとつが「育児休業給付」の給付率を引き上げるというものです。

次世代育成支援においては労働保険の施策が一歩進んでいる感があるものの、社会保険の分野でもこの度拡充策がうたれました。

年金法改正、第5回の今日は、産前産後休業期間中の保険料免除について採りあげます。

 

■ 産前産後休業期間中の社会保険料免除

現行、育児休業期間中の健康保険・介護保険・厚生年金保険の保険料は、申出により本人と会社負担分のいずれもが免除の取扱いになっています。

4月より同様に、産前産後休業期間中の社会保険料も免除となり、年金の計算上は保険料を納付した扱いとなります。具体的には次の条件を満たす方が対象となります。

a) 平成26年4月30日以降に産前産後休業が終了する方

b) 産前産後休業期間中に「産前産後休業取得者申出書」を提出した方

【ご注意】

① 免除となるのは平成26年4月分以降の保険料で、かつ、産前産後休業を開始した月から終了月の翌日が属
  する月の前月までの分となります。

② 出産前に申出をした方で、出産予定日と実出産日が異なる場合は、加えて「産前産後休業取得者変更(終
  了)届」の提出が必要となります。

③ 「産前産後休業取得者申出書」と「産前産後休業取得者変更(終了)届」の様式は近く日本年金機構より通 
  知される予定です。

 

■ 産前産後休業を終了した際の標準報酬の改定

産前産後休業終了後に復職をして給与が下がった場合には、産前産後休業終了後の3ヶ月間の報酬を平均した額をもとに標準報酬を改定する取扱いとなりました。

【ご注意】

① 平成26年4月1日以降に産前産後休業が終了となる方が対象となります。

② 産前産後休業後に1日の空白もなく育児休業を開始した方は対象外となります。

 

■ 産前産後休業を開始したときの標準報酬月額特例措置の終了

3歳未満の子を養育している方が報酬の低下により保険料が下がった場合でも、本人の申出により年金の計算をする場合には下がる前の等級で計算をする特例があります。養育期間特例といいます。

この特例を受けている方が、第2子以降の産前産後休業を開始した場合には、その時点で養育期間特例措置が終了することになりました。

 

次回は、3月11日に掲載予定です。

4月からの年金法改正 Vol.4

2014年2月25日 08:24

3年ほど前のことになりますが、日本年金機構より「請求漏れが生じやすい5つの事例」について周知広報されていた時期がありました。

そのうちの2例が「合算対象期間を有する方」と「66歳以降に繰下げている方」です。

受給権があるにもかかわらず期間が足りないと思い込んでいたり、受給を先延ばししたまま手続きを忘れているというのが原因でした。

 

年金法改正、第4回の今日は、この2例に関連する改正事項を採りあげます。

 

■ 国民年金任意加入者の未納期間の合算対象期間の算入

現在、公的年金は強制加入となっていますが、制度が未熟だった時代(現在も一部残っています)には、加入を選択することができました。昭和61年3月以前の会社員の配偶者だった方や海外に在住している方などです。

なにも手続きをしなければ、この期間は「合算対象期間」とされ、年金の受給資格期間を判定するときにカウントすることができます。

しかし、老齢基礎年金の額を計算するときには不算入扱いとなるため、自ら希望してこの間の保険料を納付することができます。これを任意加入被保険者といいます。

通常どおり保険料を支払えば保険料納付済期間となり問題はないのですが、納めなかった場合には未納期間となり、金額だけではなく受給資格期間を判定する際にも、不算入扱いとなる取扱いでした。これを見直し、このような未納期間も合算対象期間とすることになりました。

 

■ 70歳後の繰下げ支給の取扱いの見直し

老齢基礎年金は65歳から支給されます。これを66歳以降に受給することを「繰下げ」といいます。最長70歳まで延長することができ、繰下げた年齢に応じて年金が増額されます。

現行では70歳を過ぎてから受給を申出した場合、申出月の翌月から支給が始まるため、70歳から申出月までの年金が受取れません。しかも増額率は70歳で打止めとなるため(42%)、繰下げの恩恵が損なわれてしまうケースがありました。

これを改めて、70歳後に申出たとしても遡及して70歳に達した日に申出たものとする取扱となりました。

 

【ご注意】

老齢厚生年金も原則同じ取扱いになります。また厚生年金基金に加入している方は、基金の代行部分も同時に繰下げて受けることになります。

 

次回は、3月4日に掲載予定です。

4月からの年金法改正 Vol.3

2014年2月18日 09:10

「生・老・病・死」と流転する人の一生の中にあって、公的年金は、老(老齢)・病(障害)・死(遺族)の領域をカバーします。

「わたしはいつからいくらもらえますか?」

「わたしに万が一の事があったら家族はどうなりますか?」

老齢年金や遺族年金に関する相談に対して、病気やけがをした時に受ける障害年金のお問い合わせは比して低めです。

年金法改正、第3回の今日は、そんな障害年金にまつわる改正事項を採りあげます。

 

■ 特別支給の老齢厚生年金に係る障害者特例の取り扱いの改善

60歳~65歳の間に支給される特別支給の老齢厚生年金(以下「特老厚」といいます)は、現在では男性の場合、報酬比例部分のみの支給となっており定額部分の支給はなくなりました。(女性も4月以降60歳になる方は報酬比例部分のみとなります)

ただし、これには2つ例外があります。ひとつは44年以上厚生年金に加入した方、もうひとつが障害等級1~3級に該当する方です。前者を「長期加入特例」といい、後者を「障害者特例」といいます。

いずれかに該当して、かつ、厚生年金に加入していなければ報酬比例部分に加えて定額部分も支給されます。

ところが現行の障害者特例では、本人が「請求した月」の翌月から定額部分の支給が始まるため、請求が遅れた分だけ不利益を被る課題を抱えていました。

本改正によって請求時以降ではなく、「障害状態にあるとき」にさかのぼって定額部分の受給ができるようになります。

 

【ご注意】

  1. 「障害状態にあるとき」とは、「障害厚生年金その他障害を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるもの(障害厚生年金等)を受けることができるときに限る」と規定されています。つまり障害等級が1~3級程度の方でも障害厚生年金等の受給権者でなければ本改正は適用されません。(支給停止している受給権者の取扱いについては、近く通知等により定められることになっています)
  2. 特老厚の支給開始年齢以前から「障害状態にあるとき」には、支給開始年齢から定額部分も含めた特老厚の給付が受けられます。

 

■ 障害年金の額改定請求時の待期期間の一部緩和

障害年金を受給している人は、その障害の程度が増進したときに等級の改定を請求することができます。額改定請求といいます。

現行では、障害年金の受給権を取得した日、または厚生労働大臣の診査を受けた日から起算して1年を経過した日後でなければ改定請求ができませんでした。

本改正により、障害の状態が増進したことが明らかである場合には、1年を経過していなくても改定請求ができるようになります。

 

【ご注意】

  1. 「障害の状態が増進したことが明らかである場合」の具体的な事例は近く省令で定められることになっています。

 

次回は2月25日の掲載予定です。

4月からの年金法改正 Vol.2

2014年2月 4日 11:51

年金の保険料といった場合、自営業者や20歳以上の学生などが納付する国民年金保険料と会社員などが納める厚生年金保険料があります。

年金法改正、第2回の今日は、このうち国民年金保険料に絡む改正を採りあげます。

 

■ 2年前納制度がスタート

国民年金保険料は毎月納付が原則ですが、6カ月または1年を単位としてまとめて支払う(前納といいます)ことができます。これに加えて2年分をまとめて前納することができるようになります。

口座振替で2年分を前納した場合、毎月納付と比較して2年間で約14,000円程度の割引になります。

 

【ご注意】

  • 2年前納を希望する方は2月末日までに引き落とし口座を希望する金融機関または年金事務所での手続きが必要です。
  • 2年前納をした場合、年末調整や確定申告で社会保険料控除を受けられるのは、翌年度分も含めて納付した年が対象となります。

 

■ 免除期間に対する保険料の取り扱い

前納した後に免除事由に該当した場合、その月以降の保険料について還付が受けられるようになります。

国民年金保険料を前納したあとに保険料が免除される事由が発生すると、現行では前納した月分の翌月から免除となっていました。それが改正によって本来の免除該当月以降にかかる前納分については還付が受けられるようになります。

 

法定免除に該当したときの保険料納付・還付の選択ができるようになります。

障害基礎年金の受給権者になったり、生活保護を受けるようになったりすると審査を待たずに保険料の免除対象となります。法定免除といいますが、過去にさかのぼって法定免除を受けたとき、現行ではすでに納付した保険料は還付される取扱でした。今回の改正には、還付を受けずに、そのまま保険料納付済期間とすることができるようになります。

また法定免除に該当したあとに、本人が希望すれば保険料納付や前納が可能になります。

たとえば障害基礎年金を受けている人が、障害の程度が軽減したことにより受給権を失い、かわりに老齢の年金を受けるようになると法定免除期間分だけ金額が少なくなる問題がありました。

この規定が改められ、将来において老齢基礎年金を受ける状況になったときに、納付した分だけ多く額を受けることができるようになります。

 

保険料免除の遡及期間が過去2年分に拡大します。

現行の国民年金保険料免除のサイクルは7月から翌年6月までです。1月~6月に申請した場合は前年の7月まで遡及できることになっていますが、それが過去2年分まで遡及できるようになります。

 

【例】 平成26年3月に免除申請した場合

現行:最大で平成25年7月分以降から免除

改正:最大で平成24年2月分以降から免除

 

■ 付加保険料の納付期間の延長

国民年金の第1号被保険者(おもに自営業者)と60歳から65歳までの任意加入被保険者は、本来の国民年金保険料に付加年金として月額400円の保険料をプラスして納付することができます(付加保険料)。

付加保険料は国民年金保険料とは違って遡及して納付することができませんでした。それが同様に過去2年分まで納付できるようになります。

 

本日は以上になります。

次回は2月18日に掲載予定です。

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